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第5章 第3話 ガガーリン公園と子ども鉄道 |
樺太神社跡を後にした私が次に向かった場所はその名もずばり『ガガーリン記念公園』。この公園には『子ども鉄道』なる乗り物があると聞いていた。『子ども鉄道』...なんてナイスな響き。鉄道マニアの心をくすぐる、その乗り物がどんなんか楽しみだった。 公園はそこそこ広く(脚注1)、ピロシキの屋台や肉を串刺しにして焼いている屋台などが出ていて、いいにおいを漂わせている。 木漏れ陽が差し込むベンチでひと休み。何げに横になったりして、のほほんと過ごす。 公園内にはミニ観覧車やミニジェットコースターといった、ちょっとした遊具(有料)もあり親子連れなどで賑わっていた。若干、パラダイス的な要素を漂わすそれら遊具を横目に歩き、目指す子ども鉄道は池のほとりにあった。 次の発車までまだしばらく時間があるので、ピロシキを食べつつ、ベンチで待つ。待つ事10数分。発車5分そこら前になり切符の販売が始まり、私は3両編成の列車の一番後ろの客車に乗り込んだ。ところが、私の乗った車両には、小さな女の子と車掌2人と私のたった4人しか乗っていなかった。車内はガラガラだ。 やがて定刻通り列車は発車。ゆっくりときしませながら動き出す。 池のほとりから林の中へ。木々の枝すれすれに、緑の中を列車は走り抜けていく。線路幅が狭く、単線で、木々にぶつかりそうになりながら走るので、そこそこ気持ちいい。 発車して間もなく、車掌が検札にやってくる。そして途中駅に停車。なんと途中駅(脚注2)まであったとは...。再度発車して列車は元の駅に戻る。この間、約10分そこらの旅だった。 つづく
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脚注1:イメージ的には長居公園によく似ている。 脚注2:本編5章1話の下の画像写真で、途方に暮れている私が佇んでいるホームがその途中駅だった。 |