その11

 

グァム最終日。

帰りの飛行機は午後の便なので、朝食を食べ終えると帰り支度をちゃちゃっと済ませて、最後のプールへと向かう。
プールでは昨日同様にのんびりまったりと、空にぽっかり浮かんだ雲を眺めながら、流れに身を任せる。
存分に心ゆくまで堪能し、子どもも思い残すことがないほどプールを堪能する。(と言うか、飽きてきているような感じもするが…)

たまった洗濯物は帰国してから洗うのも大変なので、ホテル内のコインランドリーで洗って乾燥をかけておく。そうすれば、帰国してからでもすぐ着れて楽だ。

名残がないほど十分に楽しみ、チェックアウト時間の正午ぎりぎりまで粘ってチェックアウト(笑)
空港への送迎車の集合時間は午後2時なので、それまで2時間、フロント前のロビーに荷物を置かせてもらって、昼食を食べに出る。
行き先は例によってホテルから近くのプレミアムアウトレットモール。
フリーパスは今日も使えるので、使わないと損だw

バスでプレミアムアウトレットモール着。
モール内の食べ物屋はフードコートがメインとなるので、アウトレットから出て、大通りに面したところに建つハンバーガー屋に入る。

ハンバーガー屋とはいっても広さや店舗構成はファミレスと同じようなもので(と言うか、ファミレスそのものかも)、客は現地の人ばかり。日本人の姿がみえませーん。
持ってきたメニューは英語だらけ。日本語のメニューはないかと尋ねたけれども、ないと言われた…

幸いにもメニューには写真がふんだんに盛り込まれているので、いつぞやのロシア旅行の時のように、読めない文字の羅列で難儀することは少なくともなかったのだが、色とりどりの写真が多いというのも、それはそれで迷う。

さて、ハンバーガー。
沢山種類がある中、迷った末に頼んだものは確かスペアリブのバーガー(だったと思う)
ヨメや娘も息子もそれぞれにバーガーを注文したが、さすがアメリカ。でかいぞ。
そして、フライドポテト山盛り。
子どもってフライドポテトが本当に好きだ。バーガー残しても、ポテトは必死に食べているw

 

でかいっ!

 

店を出て、モール内をぶらぶらして土産物などを購入。
グァム・サイパン限定プリッツなるものを発見。職場用のお土産に購入w
ヨメは美容液を数本購入し、カバンの中へと入れていた。

さて、ぼちぼち一旦バスでホテルへ戻らねば、と思ったその時、グァムではおなじみの激しいスコールがジャンジャカ降り続く。
周囲を走っていた窓なしタイプの周遊バスも慌てて雨よけのシートを下げるが、そうこうしている間に何事もなかったように雨は上がって、すぐに青空が広がった。
日本のゲリラ豪雨と違うのはこの潔さだろうか。

 

「スコール」と言えば聞こえはいいが、
「ゲリラ豪雨」とも言える…

 

バスに乗り、ホテルへ。
ちょっとバスの時間を見誤ったか、ホテル着と送迎の集合時間がギリギリになりそうだ。
と言っても、来たときと同じように沢山人がいる訳ではないし、少々の時間は待ってくれるだろうが。

で、案の定、バスが着いて、待ち構えていた送迎車に乗り換え。
バタバタとあわただしく乗車する。
送迎車がホテルを離れ、一路空港へと向かう。
流れ去るグアムの景色をぼんやりと眺めていたら、息子が突然騒ぎ出した。

 

「帽子がないっ!」

 

土産を買ってバスを待つ間にはあったので、忘れたとしたら、乗り換えの時のバタバタ時だ。
お気に入りの帽子というわけでもないくせに、こういう時だけは、いかにもそれがないと世界の終わりかと言うくらいにわめきだすのはどうしたものか。

もうどうしようもないので、なだめすかして空港着。

早速カウンターでチェックイン。
スーツケースなど大きな荷物を預けて身軽になる。
で、そのまま出国審査場へ。
グァムは出国審査→手荷物検査・税関の順番で日本とは逆になっていた。

機内持ち込みの水分量には制限が設けてあるため、審査場の入り口にゴミ箱が設置されており、次々と人々がジュースやお茶のペットボトルを放り投げる。
私も飲みかけのジュースを飲み干してゴミ箱へ捨てる。

出国審査そのものはパスポートをさらっと見ただけでクリア。
特に何の問題もなく、手荷物検査へ。
ここがなかなか先に進まないので、一体どうなっているのだ、と先の方を見てみると、手荷物のみならず靴まで脱がされて赤外線に通されていた。
そのため、もちろん通路のその部分にはカーペットが敷いてある。
それにしても徹底している。

私に特に何の問題もなく、娘も息子もクリアしたのだが、後ろからヨメの声が…

振り返るとヨメは強健な審査官に囲まれ、尋問されているではないか(←やや誇張)
聞けば、嫁の手荷物を赤外線に通したところ、カバンの中に既定量を越える液体が入っていた、との事。
それは何か。
そう、土産として購入した美容液なのだ。
購入後、持ち歩き用のカバンに入れて、その後スーツケースに移さなかったので、審査に引っかかったのだ。

なんともおまぬけな酷い話だ。

 



さて、ここで審査官から申し出された、私達が取るべき方法は2つ。

1:美容液の放棄。つまり、捨てます。と言うこと。
2:再度チェックインカウンターまで戻り、預けたスーツケースの中に入れなおす。

ペットボトルのジュースくらいならともかく、ヨメはお土産用であることと、3本パック×3セットもあり、そこそこ(お金が)かかってる、との理由から後者を選択。

まあそれはいいのですが…
 

 

チェックインやり直すのが
なぜか俺…

 




連行される…

 

 

屈強な審査官に連行されて美容液3本セットを3つ抱えたマヌケな姿で再びチェックインカウンターまで戻される。
ここで審査官が航空会社の人に説明してくれると思ったら、甘かったね。
そんなサービスはオプションでもないようだ。
私を連れてきたらさっさと帰っていった。なんて業務遂行に忠実なのか。

とりあえず、概要を説明して、私が預けたスーツケースを一旦返してもらうようにお願いする。
しばらく待ったのち帰ってきた答えは

 

「既に機内へ入ったので
戻せません」

 

(゚∀゚)

 

 

ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!

 

 

さあ、どうする!死亡フラグ立ちましたよ!ちょっと!
もうこのまま破棄するしかないのか?

そこにふと気付いた付いたのが、私が肩から下げているカバン。
機内での暇つぶし用品を入れているのだが、もしやこれに美容液が入るのでは?
そして受託荷物に出来るのではないだろうか?
カウンターのおねいさんにその旨伝えたら、それならオッケー。

やった! 俺ってもしかして ネ申 ?

ただ、スーツケース等と一緒に積み込まれるので、カバンがどうなるかまでの保障はできないとの注釈付きだが…

 

 

こうして私はカバンを受託荷物扱いにしてもらい、再び出国審査場へ。
再び並んで同じ審査を受けて、靴脱いで赤外線に通して、無事通過。
めんどくさ。

こうしてヨメと合流して機内へ搭乗。
離陸準備が早く済んだからと、デルタ航空293便は定刻よりも幾分早くグァムの地を出発。
機首を日本へと向けて一路飛び立つのであった…

つづく