昨晩から体が熱っぽい。
昨日のハイデルベルグで薄着をしすぎていたので、どうやら風邪をひきかけているようだ。

だが、出発は容赦しない。

朝8時、ホテル前までJALバスが迎えに来たので乗車。
まだ陽が明けきっていないローテンブルグを出発し、今回の旅の(一応)メインであるノイシュバンシュタイン城へと向かう。

アウトバーンと一般道とを乗り継ぎ、一路南へ。
アルプスが近付くにつれて、どんどん雪景色が増えてくる。
ローテンブグルでは全く雪などなかったのに、フュッセンあたりではもう一面の銀世界。

バスはふもとの村、ホーエンシュバンガウに到着。まずは昼ご飯。
村にはあまり食事処がないらしく、別のガイドツアーの人らの行く店にお邪魔させてもらう。

注文してから、やたらと持ってくるのが早いパスタをさっさと食べた後、取りあえず集合時間まで、ぶらぶらと土産物屋を見てまわる。
万引きしないかと疑っているのだろうか。
店の女の子が付かず離れず、ジ〜ッと見ている。

 


霞んで見えるノイシュバンシュタイン城

 

そうこうしてる間に集合時間。
一行はもう1台のJALバス組と合流し、ウスイ組と合わせて、総勢70名余りでホーエンシュバンガウからノイシュバンシュタイン城へとてくてく歩く。

登り始めたとたん、みるみる雪が強くなってくる。
激しい吹雪が、日本から来た70人余りの行列に容赦なく叩き付ける。
普通に歩けばおそらく大した坂道でもなんでもないのだろうが、激しい雪の為、とても長く感じる。
もう、まともに正面を向くことができない。

 


まるで”八甲田山”

 


やっと到着

 

ふもとから20分程歩いただろうか。ようやくお城に到着。
とにかく寒い。早く中に入れてくれと願うが、入館チケットには時間が記され、いつでも入れると言う訳ではないのだ。ツライ。 

 

しばらく待って、ようやく私らJALバス組の時間となった。
駅の改札口のように、自動改札にチケットを通して入城。

中に入ると暖房がきいていて少しは暖かい。
ゾロゾロと長い廊下を歩き、螺旋階段を上り、最上階へと向かう。
一つ一つの部屋がでかく、広い。
天井から床から壁から豪華絢爛。それぞれの部屋には金銀キラキラな調度品が並ぶ。
まるでRPGゲームの世界か、ディズニーの世界か。

  ベッドがでかい!

  洗面台が白鳥形!

  ワーグナーを聴く為だけの広いホール!

これでもか!と言わんばかりにつめこんだ、贅沢三昧な趣味の世界!
そりゃ、財政も傾くだろう。

 

 

ひととおり堪能して、城をあとにする。
城を出てからバスの集合場所までは、個人で好きなように移動しろとの事なので、行きから気になっていた馬車に乗ることにした。

馬車はだいたい9人が乗るといっぱいになるくらい。
私らは一番前に座り込む。お馬さんのお尻がよく見える。
私らの他に数人の外国人観光客を乗せて、馬車はふもとの村へと向かって動き出す。

ゆっさゆっさ揺られて、実際には徒歩よりもごく僅かに早い程度のスピードなのだが、結構楽しい。
すれ違う観光客らが手を振ってくれるのもまた楽しい。

 


おしり

 

あっと言う間にふもとの村に到着。
バスの出発時間まで再び土産物屋を見て回り、ホーエンシュバンガウをあとにした。

 

 

(脚注)
【マリエン橋】
ノイシュバンシュタイン城を写真で写す際の絶好のポイントとして、ガイドブックによく掲載されている。
しかし、私らの行った時期は積雪の為、通行禁止の処置が取られているらしく、ウスイさんから「行かないで下さい」と何度も言われた。