PAN-PET (パンペット)

 

PAN-PET(パンペット)とは何じゃ?
と思われた方も多いかと思います。
これです。

箱↓

双眼鏡の様に片側にはレンズが仕込まれており、両目で覗きます。
見た目が結構安っぽい(笑)

反対側にはレンズも何もなくダイヤルが左右にあるだけです。

このケースの中にポートピアの会場写真が数枚仕込まれてある訳ですが、
両目の錯覚により立体的に見えるという画期的なモノです。
まあ、言うなれば今でいう所のVRですわ。


81年当時、友人が所持していたので見せてもらった時には、それはもう自宅に居ながらにしてポートピアの会場にいるかの様な感覚が得られ、興奮したものでした。
当然私も欲しくて欲しくて仕方がなかったのですが、なにせ小学5年生。
とても小遣いで買えるようなシロモノでもなく、親にねだる訳にもいかず、諦め、悔しい想いをしながら帰路についたものでした。

そんなPAN-PETの事もすっかり忘れてン十年。
時代は変わり、インターネットで家に居ながらにして何でも買える時代。
ある日、ネットオークションを見ているとPAN-PETが出品されているではないですか!
子どもの頃、欲しくても手に入らず悔し涙を飲んだアレが今、パソコンの向こうに! これは手に入れるしかない、と早速入札。
若干競合したものの遂にゲット。
いい時代になったものです。

数日後、手元に届いたPAN-PETは比較的状態も良く、写真の劣化も無く綺麗な状態で私の目の前に立体的に当時の景色が蘇りました。
若干赤みがかっているのはおそらくそういう仕様ではないかと…。

次はどこかの誰か、有能な方がCGを駆使してマジもののVRポートピア81を開発してくれないかなぁ…と他力本願で願う私なのでした(笑)


以下、収録画像から平面で申し訳ないですが、一部抜粋。


会場全景


ダイエー館と神鋼ポートラマ館


UCCコーヒー館(現:UCCコーヒー博物館)と大阪ガス館


プラネタリウムシアターと神戸館(現:バンドー神戸青少年科学館)

全部で22枚位収録されております。
これらが簡易ではありますが立体に見えます。

立体に見える仕組みはシンプルでして、
左右少しずらした写真が2コマ入っていて片目づつ見るので立体に見える、と言う仕組み。
(でも中のフィルム見たら凄く小さいのにボケてなくて精密なのですよ)
調べたら1970大阪万博でも販売していたようで、いくつかシリーズ化されているようです。