みどり館 潜水艇の現状

 

人類はいにしえから自らの住むエリアの、地平線の向こうには何があるのか、山を越えると何があるのか、広がる海の向こうには何があるのか、そして、大地を覆う大空の彼方には何があるのか。その思いにかられ、幾多の冒険家が旅立ちました。
それによりこれまで未開だった陸地が知られ、開拓され、私達の現在の生活がなりたっている訳ですが、海底に関しても同じように、やはり遥か深い海の底には何があるのか。その思いを寄せた冒険家はやはり数多くいました。

しかしながら、深海は人類を寄せ付けぬ、闇と高水圧と呼吸の出来ない、いわば地球上の宇宙とも呼ばれる世界(←誰が呼んでる?w)

したがって、人類は宇宙船同様に、高い科学技術によって護られなければ僅か数十メートルと潜れず、やはりそこには宇宙と同様に、無限の世界が広がっているといって過言ではないでしょう。

さて、またしても例によって字数を稼ぐためのどうでもいい話から始まりましたがw、ポートピアでの展示館の一つ「みどり館」で展示されていた潜水艇が、東京の「船の科学館」にある、という情報を聞きつけて行って来ました。

いや、正直、京都に住んでいる私は、さすがに東京へはなかなか行くに行けなかったのですが。
年に1回ほど東京へ家族旅行で行っても「船の科学館へ行こう」なんて言えず、ネズミさんの国や、三鷹の熱風の国に行ってしまうわけですよw

そんな中、ヨメ・子どもが夏休みを利用してヨメの実家へ2週間帰省するのを利用して、仕事の休みをとって、ここぞとばかりに行くチャンスを作った、と。

京都からビューンと新幹線で2時間あまり…といけばいいのですが、小遣いカットの貧乏旅行ですので、青春18切符を使用。京都から東京まで10時間近くの長旅でございます。
宿泊はユースホステルを利用して、できるだけ安く上げるという健気さ。

さて、そんな長旅の末、ようやく足を踏み入れた東京の地。
むむ。暗い。
電車の中も、駅も、全てが。
と、言うか、電車自体も時刻表どおりに来ない。
福島原子力発電所の放射能事故に伴う節電要請で、そこここの電気が切られ、電車に関しては節電ダイヤに変わっていた。
う〜む。関西でもそれなりにやってはいるが、ここまでとは。

それでも、潜水艇を見ないことには帰れない。
ここで帰ったら、単なる乗り鉄だw
東京テレポート駅を降りて、強い日差しの中、船の科学館へと向かう。
丁度近くではフジテレビのイベント「お台場共和国」がやっていて、結構な人出である。
ポートピアの時はもっと多かったぜ、などと思い出しつつも、お流れになった「東京都市博覧会」がもしも行われていたら、こんな感じだったのかぁと思いを馳せる。

皮肉にもワンピース(漫画)の海賊船の向こうに、海の博物館が見える。
このまま海賊船も展示すりゃ集客効果バツグンなのに、などと思いながら博物館着。
目指す潜水艇は屋外展示。
お、何やらそれらしき黄色い物体が見える…と近づいてみると、予想外にも、潜水艇を始めとしていくつかの屋外展示物はエントランス外の展示なので、入館料を払わなくとも見れる。
正直、入館料を払ってからの閲覧と思っていただけに、タダで見れてラッキーだ。

「みどり館」は人気のため私自身は未入館であり、人の話などでその中身を知るほかなかったのだが、間違いない、これであろう。

「深海潜水艇 PC-18」

潜水艇を紹介する案内板にもはっきりと『昭和56年(1981)神戸市で開催された国際博覧会(ポートピア'81)で展示されていたものです。』と明記されている。

きれいに刈り揃えられ、青々とした夏の芝生の上で、潜水艇はその鮮やかな黄色の船体を夏の日差しを受けてピカピカに輝いている。

おお、真っ黄っ黄だ。
♪うぃ〜 あ〜 り〜 びんぁ いえーろ さんまりん♪
まさにそんな歌がぴったり似合う。

潜水艇の周りに小道が作られており、かなり近くまで寄ることができる。
海からも近く、雨ざらしであるにもかかわらず、保存状態はかなりいい。
正直、4大聖地
(←なんじゃそりゃ)の展示物はどれもおせじにも良いとは言えないのだが、潜水艇には「大事にしよう」という心意気が感じられる。

潜水艇の周りをぐるっと1周。
タダなんで、ついでももう1周。

大きさ自体はものすごく大きいと言うほどではなく、まあまあコンパクトなサイズ。
自宅のお庭におひとつモニュメネントとしていかがですか、という風でもいいのかも知れない。
ご近所の注目集めること請け合いだろう。

そんなこんなで意外にもお金を払わずに目的のものを確認することができて、嬉しい限り。また東京へ来たあかつきには立ち寄ろうと思った私の目に映った文字は…

 

なに――――っ!!

 

休館だとーー。

てことは、PC-18はどうなるのだ?
サイトによれば、青函連絡船は無償譲渡されるらしい。
では、PC-18も?
本気でウチの庭に置こうかなぁ。ww

にしても、再開後がどのような展示内容になるかわからないが、ギリギリのタイミングで来れたものだ。
これもきっと潜水艇のお導きかもしれない。
「早よ来いよ」とw
そう思いつつ、船の科学館を後にし、ウチの庭に潜水艇が置けるかどうか思案する私だった
(←本気か?w)

※レポート:2011年8月

googleマップ 座標
35.620688,139.772052

船の科学館へのアクセス
(電車・バス・徒歩)
 ゆりかもめ「船の科学館」駅下車 徒歩1分(目の前)
 りんかい線「東京テレポート」駅下車 徒歩約15分
 ※無料巡回バス「東京ベイシャトル」あり。約15〜20分間隔。無料。

(車)
 ・東京都心部より:首都高速台場線台場出口
 ・横浜方面より:首都高速湾岸線臨海副都心出口
 ・千葉方面より:首都高速湾岸線有明出口
 各出口下車後、船の科学館、日本科学未来館方面へ

※前述のように、船の科学館は平成23年9月30日をもって、展示館の老朽化のため一時休館いたします。
再開がいつになるか、再開後の展示物がどのようになるのかは、現時点ではなんともいえませんし、休止中であっても無料エリアが閲覧できるかどうかもナゾです。


※おまけ

到着からずっと潜水艇にしか目に入らず、館内にも入らなかったので気付くのが遅かったのですが、博物館入り口前にコレが展示されてました。

時間の都合から写真撮っただけで詳しく見なかったのですが、みどり館内でPC-18と一緒に居たはコイツじゃないですか? 

駅前から博物館入り口へと向かう通路。
つまり、ここはタダ。
通路の右側には鮮やかな黄色の物体が…

 

PC-18、ごたいめ〜〜ん♪

 

なかなかキレイに、手入れが行き届いています。

 

説明書きのパネルにも「ポートピア'81」で展示されていた旨が。

 

相棒の潜水艇「たんかい」と共に

 

世界は一家、人類は皆兄弟です。

 

ゆりかもめの駅からもでよく見えます。