ハ その3

 

現在、サイト上でコンパニオンさんのイラストを描いてはUPしてます。

最初は何気なく、どんな衣装だったのかサイト上で紹介できればいいなぁ、程度の軽い考えで描き始めたのだが、いざやってみるとこれがなかなか大仕事。

まず、それぞれのパビリオンに冬服(合服)、夏服の2パターンがある。
そしてパビリオンが30以上あるのだから、総計60人は描かないと…と言うことになる。

やりはじめて、今更止めるわけにもいかず、かといって一気に描ける訳もなく。
1人描くのに2,3日はかかるので、途方もない長大プロジェクトになりそうです。コレは。

さらに資料が少ない事が描く事を一層困難にさせている。
閉幕後に販売された公式記録と写真集を参考にしているので、おおまかな衣装はわかるのだが、膝上か腰上の写真がほとんど。
意外にもつま先までの全身を捉えた写真が極めて少ないのだ。

なので、スカートの丈がどこまでだったか分らない事が多いし、靴がどんなのだったかは、閉会式の写真等でまだ映っていればいい方だが、殆どは想像で描くしかない。
テーマ館が早速そうだったのだが、描いてから写真集を見返したら、実はヒールのある靴だった。

コンパニオンを描くにあたって、立ち姿等はできるだけマンネリを避けて、バラエティーに富ませたいため、ネット上の色んなサイトからモデルさんやコンパニオン画像を探し出してそれを元にしている。
とは言うものの、レースクイーンのようなあまり奇抜なポーズは取らせられないし、結局似通ったポーズになってしまう。更に、髪型もできるだけ80年代っぽさを出したいと思って描くと、結果、、似たような感じになってしまう。

まあ、全員「聖子ちゃんヘア−」でもいいのだが(爆笑)

さて、この文章を書いている今現在(11/5/20)で、下書きも含めてスケッチブック上に描けたコンパニオンは6館12人。まだまだ先は長い。

まだ全体像を掴むのには早いのだが、なんとなくの印象としては、ワンピースが多いかな、って言うのと、スカートの丈が長いかな、って感じがする。
今回のイラストを描く比較として、1970年の大阪万博を外すことはできないのだが、大阪万博が丈の短いミニスカートが多かったのと対照的と言っていいのではないだろうか。
また、デザイン的には大阪万博がいわゆる”レトロフューチャー”。近未来をイメージしたデザインであるのに対し、ポートピアは開催都市がファッション都市神戸、と言うこともあるのだろうが、近未来的感覚は薄れて実用性の高いものに変化していると感じる。

コンパニオンの衣装は時代を現すものと言っていいと思う。

1970年の大阪万博で人々が夢見た未来社会。それがコンパニオンの衣装にも形として表れ、そして11年後。ポートピアで実現した未来社会では、その次に人々が目指す社会が、コンパニオンの実用性が高く、ファッション性あふれる衣装として現されている…とも言えるのではないだろうか。

さて、時は21世紀。
愛知博を最後に国内での大規模博覧会は見なくなったが、コンパニオンそのものは意外と近くで見れる。
例えば、ショッピングモールの携帯電話ショップでのお姉さんがそうであろう。
コーポレートカラーだけのある種、無機的な衣装に身を包む彼女らは、多彩なリアクションと話術にて客の目を引き寄せる。
コンパニオンが時代を映し出す鏡なら、今のこの時代はテーマの薄れた、無機質的なものなのかな、と思うのは私だけだろうか。


作業机。古いMacで頑張ってます(汗)