夢のないライオン

夢のないライオンは 太陽に背を向け
音のない草原で 長くなる影を見つめてる

百獣の王だから誰も逆らわないまま
幼少の頃を過ごした疑いももたず
生け贄はとだえず 贅沢ことかかず
競争はおろか努力の経験もなくて
決められた道は気が付けば退屈なだけで
耳鳴りだけを残し いつしか足も止まる

夢のないライオンは 太陽に背を向け
音のない草原で 長くなる影を見つめてる

見失った夢いずこ 広がるは焦り
戸惑いを隠しながら 身動きもとれず
この国の病と 彼の絶望は似ている

焦りがあるのなら まだ遅くはないよ
迷いがあることは 恥ずかしいことじゃない
眩しさの中で 風の音を聞きながら
空しさと向き合い ぎりぎりでつくろうよ
影は光につくられるものだから
振り向けばそこに 必ず世界は広がる

夢のないライオンよ 太陽に聞くがいい
その広い草原で 長くなる影を走らせて
走らせて 走らせて 走らせて

 

ソロ1stアルバム「空へかえそう」収録