12月

時報のような 君の声が
いくら気持ちを 僕が並べても
受話器の向こうから はねかえるよ

気が遠くなるほど それでも
静かに 握りしめている

隅っこに追い立てられて
断わりきれないことが多すぎる
12月 街は僕をとり残してゆく
だけど行かないで 君だけは

しがみつくように 見つめ続ける
ガラスごしには 何かにじんで

さっきからの雨模様
今にも こごえそうさ

隅っこに追い立てられて
あきらめきれない時が多すぎる
12月 街は僕をとり残してゆく
だけど行かないで 君だけは

つぎはぎだらけの 建物が
何もかもを 小さくみせる

離れたくない こんな片隅でも
誰か僕を見つけてほしい

隅っこに追い立てられて
あきらめきれない時が多すぎる
12月 街は僕をとり残してゆく
だけど行かないで 君だけは

隅っこに追い立てられて
断わりきれないことが多すぎる
12月 街は僕をとり残してゆく
だけど行かないで 君だけは